葬儀にかかる費用の差はどこにある?安い=悪いは認識不足!

これが葬儀にかかる全コスト!
必ずいつかは迎える肉親との死別。頭ではわかっていても、以外とご存じない方が多い葬儀にかかる費用の内訳です。一般的に葬儀にかかるコストは大きく分けると「葬儀そのものにかかるコスト」「参列者への飲食コスト」「僧侶や牧師にかかる宗教コスト」の3つになります。
そしてこれらをあわせた葬儀全体のコストの平均額は200万円前後といわれています。ちなみに全日本葬祭業協同組合連合会が平成29年4月28日付けで発表した「葬儀業界の現状」によると「195.7万円」でした。
この金額を安いとみるかそれとも思ったよりも高額だと感じたか、家庭環境や勤め先や所属する団体によって全く異なってくるでしょう。葬儀の規模というものは千差万別です。家族だけで見送る家族葬もあれば、会社や所属団体の関係者が多く参列する大規模な葬儀もあります。葬儀は一人一人違って当たり前と認識し、平均額にとらわれずに必要なコストを把握することが大切です。
「葬儀そのものにかかるコスト」
祭壇、棺、葬儀場など、葬儀自体にかかる費用。葬儀費用の最も大きな費用部分になるため説明をしっかり聞き、見積書を確認することが重要です。祭壇や写真を豪華にすれば当然代金は跳ね上がります。葬儀会社の担当者の説明を聞き、納得のできる選択をしましょう。
「参列者への飲食コスト」
最も個人差が激しいコスト部分になります。通夜から告別式、最近では葬儀当日に初七日まで済ませることが多く、その間のお酒や食事を手配する必要があります。人数が多いほど高額になり、最も葬儀代金の差を生む予算になります。
「僧侶や牧師にかかる宗教コスト」
葬儀で読んでもらうお経、位牌に書いてもらう戒名にはすべて寺や僧侶への費用が掛かります。後述のとおり、最初から上限額を伝えておくことが重要です。
葬儀代金の支払いは現金一括!見積もり必須!
葬儀代金はいつどのような形で支払わなければいけないのかを認識していますか?たいてい葬儀というものは、病気の長患いなどのケースを除いて急にとり行うことになるケースがほとんどです。そしていったん葬儀が始まれば、喪主はじめ遺族は葬儀にかかる雑事に追われることになります。
しかし、一般的に葬儀費用の支払いリミットは葬儀終了後1週間以内がほとんど。しかも一括支払いが一般的となっています。クレジットカードが利用できる葬儀会社もありますが、葬儀費用額何百万円もの支払額をカバーできるカードを持っている人のほうが少ないでしょう。
葬儀費用は終了後すぐ一括で支払う、このことが分かっていれば見積もりを取ることの重要性がよく感じられるはずです。
どうしても経済的に困窮して支払えない、というときには生活保護法による「葬祭扶助」という制度があります。最寄りの役所の福祉課に相談することができますので、どうしても葬儀代の支払いに困ったときには連絡してみましょう。
安い葬儀費用にするためのおすすめポイント

最初に葬儀費用の予算額を伝える
葬儀会社には最初に葬儀費用の予算を伝えておくことがベターです。上限額が明確であれば、葬儀にかかる費用の中から重要度の低いものから外して見積金額を出してもらえます。また僧侶に対する戒名やお布施についても、初めから支払える上限額を伝えておくと、後で思ったよりも高くついてしまったと後悔せずにすみます。
複数の葬儀会社に確認!できれば相見積もりを実行する
葬儀に限らず、何らかの事情で業者発注を行うときには必ず複数社に見積もりを取る=合い見積もりがコストダウンの鉄則です。葬儀においても例外ではありません。大手もしくは地域の葬儀会社が複数候補にある場合は必ず費用の概算とサービス内容について確認しておきましょう。
多くの葬儀会社はホームページを立ち上げているのでチェックし、良さそうな葬儀会社を少なくとも2社以上ピックアップし見積もりを依頼しましょう。
また、葬儀会社の一括見積サイトを利用するのも良い方法です。直接複数の葬儀会社と交渉して見積もりを取るまではできなくても、複数の葬儀会社からの費用についての話を聞くことで葬儀にかかる費用の相場を把握でき、おおまかな葬儀の流れもつかめます。
多くの場合葬儀を手配する機会は急に訪れ、そして長くても数日で完了するもの。葬儀の際に対応する様々な用事をこなしているとあっという間に終わってしまいます。様々な感情に襲われる中でも、努めて冷静になって納得できる葬儀会社を比較検討するようにしたいものです。
妥当な価格体系かを見極めるには詳細な見積もりを依頼する
葬儀会社には遺影写真を担当する写真スタジオ、花屋など様々な下請けが絡みます。中間コスト分を請求に上乗せされることを避けるためにも、概算ではなくなるべく正確な見積もりを出してもらいましょう。
依頼候補の葬儀会社が妥当な価格体系にのっとって、誠実な料金計算を行っているかを判断することにも役立ちます。良識ある葬儀社は後々のトラブルを防ぐためにも、最初から品目別の単価から計算した詳しい見積書を準備してくれるものです。
しっかりした価格計算ができない、見積書を出し渋る葬儀会社は信用に値しないことが多いのです。また出してもらった見積書の内容は納得いくまでチェックしましょう。「別途料金」「立替え金」などの変動費目があれば要注意です。どのような場合に発生して予算幅はどのくらいなのかしっかり確認しましょう。
正確な見積もりのためにはなるべく正確な参列者数を伝える
見積もりを依頼するとき、最も重要なデータは葬儀に出席する親族および参列者の人数です。なぜなら最もコストがかかるのは通夜から告別式後の初七日までのあいだの飲食接待費用だからです。
ボリュームの大きい費用をいかに正確に計算できるかで見積金額は全く変わってきます。大切な人を失い気が動転しても、大体の参列者として「親族が30人、他参列者が50人程度」と返答できるようにしておきましょう。
変動費について心積もりする
葬儀にはこまごまとお金のいることが多いもの。たとえば貸衣裳代や遠方からの親族他参列者に準備する宿泊費や交通費も大きなものとなります。葬儀予算の中で心積もりしておくことが重要です。
「遺影写真」も節約できる?葬儀のあいだの写真撮影はどうする?

遺影写真もコストダウン!不要なサービスは遠慮しよう
亡くなった方の「遺影写真」は、葬儀のあいだ参列者に見つめられる主役とも言うべき存在。ここはしっかりお金をかけて!と考える方も多いかもしれません。しかし、遺影写真は在りし日の故人を偲ぶためのもの。家族との旅行や食事などで撮影した自然な笑顔のスナップ写真を選ぶケースが増えています。
最近では「DIYお葬式」としてなるべく自分たちで葬儀の準備をし、遺影写真もパソコンで加工して四つ切りサイズに印刷して使用することも。そこまでの準備は自信がないという方も、遺影写真だからといって大仰すぎる額や電飾を使用することは必ずしも必要ではありません。
また、葬儀プランを利用する場合遺影写真には葬儀社の手数料分がプラスされていることがほとんど。不要なコストをかけたくないなら、万一の時に備えて遺影写真を準備しておくことが一番。元気なうちに「お葬式に使ってほしい写真」を準備しておくことをおすすめします。
葬儀中の写真撮影はどうしてる?
地域、あるいは葬儀を依頼した業者によっては、葬儀中の光景や、葬儀後や出棺前に集合撮影を行う場合があります。この葬儀中の写真撮影について、特に厳格なルールはなく、ご家族の間で撮影するかの有無を決めて問題ないでしょう。
問題は参列者自身のカメラやスマホでの撮影です。会場や祭壇はまだしも棺や遺体の写真撮影は非常にデリケートな問題であり、親族以外で許されることではありません。葬儀に出席できなかった人に見せてあげたい、などもっともな理由があったとしても、どうしても抵抗がある場合はお断りしましょう。どうしても断りにくい場合は、葬儀社スタッフに依頼すると角が立ちません。
遺影写真を含んでも安いと思える葬儀会社を選びましょう

ここまで葬儀で発生するコストの内訳、コストダウンするためのおすすめポイント、そして遺影写真の料金に関する諸事情についてご紹介しました。ここでもう一度お伝えした内容をまとめておきます。
- 葬儀にかかるコストは「葬儀そのものにかかるコスト」「参列者への飲食コスト」「僧侶や牧師にかかる宗教コスト」の3つ
- 葬儀会社を手配するときには複数社に相談し出来れば見積もりを取る。詳細な見積もりを取るためには参列者数など計算に使うデータをなるべく正確に伝えることが重要。
- 遺影写真は葬儀の主役だが葬儀会社に支払う費用には手数料が加算されている。安くあげるための理想的な方法は事前準備。最近ではパソコンを使って用意することも。
葬儀の手配が必要になった時は、大切な遺影写真を含め、納得して任せられる葬儀会社をしっかりと選ぶ目を持つことをおすすめします。
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